東久留米市医師会のユニークな活動
おたふくかぜワクチン
おたふくかぜは、通常はかかっても軽症の場合が多いのですが、ごくまれに髄膜炎や精巣炎、卵巣炎、難聴、膵炎などになる怖い病気です。しかし、世界の多くの国では、おたふくかぜワクチンを定期接種しているため流行はあまりありません。しかし日本では、任意接種ワクチンで接種費用が自己負担のうえ、1回だけ接種する習慣になっています。そのため、平均すると毎年約50万人がかかって、多くの子どもが重い合併症で苦しんでいます。
東久留米市医師会では、このワクチンの摂取率を上げるために、国も都も市も行っていない一歳児のおたふくかぜワクチン接種のための金銭補助(1回2,000円で接種を受けられます)と接種勧奨を平成28年度からおこなっています。
COPD検診(※令和6年度は中止)
COPDとは、Chronic Obstructive Pulmonary Disease(慢性閉塞性肺疾患)の頭文字をとった病気です。タバコなどの有害物質の吸入によって肺に慢性的に炎症が起き、空気の流れ(気流)が制限され、呼吸困難などの症状がみられるようになります。病気が進行すると常に酸素を吸わないと生活できなくなる病気で、心臓病や肺炎などを合併しやすくなります。
このCOPDの方を早期に発見し、呼吸器リハビリテーションなどを行うことで、在宅酸素治療などが必要にならないように予防するための検診です。東京都内の区市町村では初めての試みです。
24時間の在宅ケア
在宅医療の推進は、国民の希望であると共に、日本の社会保障制度を維持するために必要不可欠だと言われています。東久留米市医師会は、北多摩北部医療圏脳卒中ネットワーク委員会、ICTを活用した在宅療養推進事業、認知症地域連携推進事業、医療と介護の連携推進事業、公立昭和病院をはじめとする地域の病院と診療所の連携推進、地域リハビリテーション推進事業など様々な取り組みで在宅医療の推進に取り組んでいます。
そして、平成28年度からは、医師会と訪問看護ステーション、薬局が連携して、患者さんが安心して24時間在宅で過ごせるように支援して行くためのシステムづくりに取り組んでいます。
特定保健指導
通称メタボ健診と言われている特定健診は、今までの病気を早く見つけて早く治療するという考え方から、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病にならないように、その前の生活習慣病予備軍と言われるメタボリックシンドロームの方を見つけて、生活習慣を改善するための指導(特定指導)を行って、将来の脳卒中や心臓病、認知症などを予防することを目的にした健診です。
そのため、健診することよりもしっかり指導を受けて生活習慣を改善することが重要となります。東久留米市医師会では、どこの医師会でもやっていない特定健診後の動機づけ支援対象者への均一的な指導を、東久留米市医師会指定の診療所で行っています。その指導を行うための医師の研修会を行っているのも当医師会の特徴です。
災害対策
日本は今までにも様々な災害に見舞われており、熊本地震や東日本大震災の恐怖はまだ記憶に新しいと思います。このような大規模災害時医療に対応するために、東久留米市医師会では医師会員用の災害時行動マニュアル(現在version3に更新)を作成し、災害時に速やかに対応ができるように標準化を進めてきました。また、医師会の呼びかけで、2013年2月から歯科医師会・薬剤師会・柔道整復師会と市役所、消防署による災害時医療救護対策連携会議を設置しています。
この会議では、災害発生後直ちに市内の3つの病院敷地内に緊急医療救護所、地域ごとに4つの医療救護所を設置し、それぞれの救護所で活動する医療従事者の班を編成することにしています。加えて、市や地域の皆様と協力して、災害現場での救急救命処置や要介護者の在宅支援、医療避難所の設置など、他市では行われない災害医療活動を実施する予定です。
また、現在も災害対策ワーキンググループによる具体的な医療救護所の運営・行動マニュアルを作成していますし、トリアージや災害支援に関する定期的な研修会(年2回)を行い、関連職種間の連携を深めています。今後は、医療救護所単位の避難訓練を地域住民の方々と行っていく予定です。
TOKYO854(FMひがしくるめ)
医学・医療の最新情報から地域の医療機関情報まで幅広く情報提供しています。
今後の活動といたしましては、医療機関探訪などを企画しております。
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るるめネット
東久留米市における良好な在宅療養を実現するために発足された
医療・介護連携ネットワーク、それが「るるめネット」です。